アジア遊学302
アクベシムイセキヲホル

アク・ベシム遺跡を掘る

よみがえるシルクロードの交易都市
山内和也・齊藤茂雄 編
ISBN 978-4-585-32548-2 Cコード 1322
刊行年月 2025年4月 判型・製本 A5判・並製 292 頁
キーワード 交流史,アジア,世界史,考古

定価:3,520円
(本体 3,200円) ポイント:96pt

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書籍の詳細
東西文化の接触点

中央アジアのキルギス共和国にあるアク・ ベシム遺跡。この遺跡は、5~11世紀頃にスイヤブ(砕葉・素葉とも)と呼ばれた古代都市の遺跡である。スイヤブはシルクロード交易の民ソグド人によって形成され、草原の遊牧勢力や中国王朝の唐、さらにはイスラームのカラハン朝が拠点とした多文化融合の国際交易都市であった。
都市はいかにして造られ、展開したのか。
東西の人びとはここでどのように暮らし、交流していたのか。
最新の発掘調査と、文献史学・美術史学・地理学・民俗学等、関係分野の知見から、都市スイヤブとその周辺世界の歴史を明らかにする。

 

 

目次
カラー口絵

序文 山内和也
総論 アク・ベシム遺跡(スイヤブ)とは 山内和也・齊藤茂雄

Ⅰ 歴史的背景
チュー川流域東部の地形と遺跡の分布特性―ジオアーケオロジーの視点で 佐藤剛
砕葉川のトルコ系遊牧民─西突厥・十姓を中心に 齊藤茂雄
玄奘が見たスイヤブ 山内和也

Ⅱ 発掘調査
ソグド人の街の発掘 櫛原功一
唐代砕葉鎮城(AKB-15)を掘る 平野修
【コラム】アク・ベシム遺跡出土の瓦 櫛原功一
アク・ベシム遺跡とその周辺の仏教寺院 岩井俊平
アク・ベシム遺跡発見の唐代花柄石敷とその性格 向井佑介
家畜利用からみたアク・ベシム遺跡 植月学
植物遺存体からわかる当時の暮らし 赤司千恵・中山誠二 
【コラム】空中写真でアク・ベシムを探る 望月秀和


Ⅲ 出土遺物・文化
チュー川流域出土の初唐様式仏教彫塑 森美智代 
チュー川流域出土漢文史料の書風分析―砕葉鎮城に到達した文字 福井淳哉
【コラム】アク・ベシム遺跡出土の「杜懐寶碑」について 齊藤茂雄
アク・ベシム遺跡出土の亀符と則天武后 柿沼陽平
アク・ベシム遺跡出土のコイン―文献学・歴史学と分析科学の接点 吉田豊・藤澤明 
セミレチエのソグド人キリスト教徒が制作したとされる銀器について 影山悦子 
物質文化資料からみた天山地域の遊牧民―シャムシの遺宝を中心に 大谷育恵
キルギスにおける伝統医療とシャーマン 藤崎竜一・高柳妙子・池田直人
【コラム】アク・ベシム遺跡を活用した観光開発 榊原洋司
【コラム】ファインダーから見たキルギス 福田大輔
プロフィール

山内和也(やまうち・かずや)
帝京大学教授・帝京大学文化財研究所長。専門はシルクロードの考古学・文化史。
主な編著書に『シルクロードのコイン1』『シルクロードのコイン2』『砕葉史研究』(帝京大学シルクロード叢書、帝京大学出版会、2025年)、論文に「砕葉鎮城の大雲寺の位置と伽藍配置に関する試論」「砕葉鎮城の建設とアク・ベシム遺跡シャフリスタン1の都市プランの変化」(『帝京大学文化財研究所研究報告』23、2025年)などがある。

齊藤茂雄(さいとう・しげお) 
帝京大学文学部史学科講師。専門は古代遊牧民族史。
主な論文に「砕葉とアクベシム―7世紀から8世紀前半における天山南部の歴史展開(増訂版)」(『帝京大学文化財研究所研究報告』20、2021年)、「文献史料から見た砕葉城」(『帝京大学文化財研究所研究報告』21、2022年)、「タラス河畔の戦いと砕葉―唐の出兵目的をめぐって」(『東洋学報』105-2、2023年)などがある。

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