デジタルアーカイブニュウモン

デジタルアーカイブ入門

つかう・つくる・支える
柳与志夫・渡邉英徳 責任編集
ISBN 978-4-585-30015-1 Cコード 1000
刊行年月 2025年5月 判型・製本 A5判・並製 464 頁
キーワード 総記,アーカイブズ,博物館,図書館,現代社会

定価:4,620円
(本体 4,200円) ポイント:126pt

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書籍の詳細
これを読めば「デジタルアーカイブ」がわかる!

AI、ビッグデータ解析、ブロックチェーン、クラウド技術、RAG…。
デジタル技術の進化によって、「保存」「記録」の概念は大きな変化を遂げつつある。
その中で「真正な記録」を残し、「共有」と「再創造」の場を提供することがデジタルアーカイブ(DA)のあらたな使命となる。
日進月歩で変化していくDAにまつわる事象・事項を網羅的に解説。

 

 

目次
まえがき 渡邉英徳

序章 デジタルアーカイブの基本的考え方 柳与志夫
コラム デジタルアーカイブの展開と展望――政策的観点から 西川開
コラム DAとDH――共通性と独自性・協働の可能性 鈴木親彦


第Ⅰ部 つかう
第1章 つかうための技術
1-1 画像 嘉村哲郎
1-2 音声 山田香
1-3 映像 濵田考弘
1-4 立体と3Dモデル 秋田亮平
1-5 補正技術 原田真喜子
1-6 フォーマット 大橋正司
1-7 ウェブ開発技術 原田真喜子
1-8 ネットワークとクラウド技術 原田真喜子
1-9 サーバー・ストレージシステム 嘉村哲郎
1-10 AI 清丸寛一
1-11 データ/メタデータ 木村麻衣子
1-12 GIS 高田百合奈
コラム 地理空間情報技術を活用したデジタルアーカイブ 渡邉英徳

第2章 様々な種類のデジタルアーカイブ事例と目的に沿った利用方法
2-1 学術利用 赤澤久弥
2-2 教育利用 大井将生
2-3 防災利用 三浦伸也
2-4 商用(B to C)・産業利用(B to B) 宮田悠史
2-5 観光・地域振興目的 真鍋陸太郎
2-6 行政サービス 福島幸宏
2-7 統合的デジタルアーカイブ 徳原直子

第3章 参加型デジタルアーカイブ
3-1 参加型デジタルアーカイブの背景と多様性 菊池信彦
3-2 参加型デジタルアーカイブの欧米における事例 菊池信彦
3-3 日本の事例 是住久美子
3-4 参加型デジタルアーカイブの形態をとるその他の事例 高田百合奈

第4章 二次利用(多次利用)の仕方――つかう側の視点から
4-1 「つかう」ときの著作権の関わり 井上奈智
4-2 権利情報の調査と処理 藤森純
4-3 寄託・寄贈によるコンテンツの処理 藤森純
4-4 パブリックライセンス 藤森純
4-5 オープンソースとAPI(Application Programming Interface) 中村覚
4-6 フェアユースの考え方と事例 藤森純
4-7 関係する政策と制度 藤森純
4-8 AIのための学習データセット 青池亨

第5章 デジタルアーカイブの評価
5-1 デジタルアーカイブの評価とは 西川開
5-2 自己評価 大沼太兵衛
5-3 アウトカムに着目した評価 西川開
5-4 評価のアップデート 塩崎亮


第Ⅱ部 つくる
第6章 デジタルアーカイブの構築工程
6-1 目的と方針の策定 太田亮子
6-2 資金調達の仕方 太田亮子
6-3 デジタル化する対象の選定 井戸芳之
6-4 デジタルアーカイブ公開に備えた著作権処理 岡本常将
6-5 デジタル化作業 嘉村哲郎
6-6 ボーンデジタルコンテンツの収集・保存・構造化 中村覚
6-7 メタデータの作成と運用 金甫榮
6-8 システム基盤の検討 嘉村哲郎
コラム 業務委託の手順 福田一史
コラム 生成AIはデジタルアーカイブにどう影響するのか 大橋正司
コラム 文化財のデジタルアーカイブ 寺師太郎

第7章 デジタルアーカイブの公開・提供その1――ICTシステムの設計
7-1 デジタルアーカイブのUX・UI 大橋正司
7-2 検索システムの設計と工夫 大橋正司
7-3 コンテンツ編成(データの利用) 中村覚
7-4 デジタルアーカイブシステムプラットフォーム――デジタルアーカイブを公開するためのアプリケーションとサービス 福田一史
7-5 SNSを利用した情報発信 原田真喜子
7-6 ヴァーチャル・リアリティ(VR)への展望 本間友
コラム NFTの設計思想とデジタルアーカイブ 伊東謙介

第8章 デジタルアーカイブの公開・提供その2――法規対策
8-1 著作権処理の全体像 川野智弘
8-2 肖像権 川野智弘
8-3 個人情報保護 川野智弘
8-4 プライバシー権、パブリシティ権 川野智弘
8-5 利用条件設定 川野智弘
コラム 実際にクレームを言われたら?――リスク管理と専門家への相談 川野智弘
コラム デジタルアーカイブをつくるときに気を付けること 井上奈智


第Ⅲ部 支える
第9章 デジタルアーカイブの管理運営
9-1 管理運営主体 大井将生
9-2 運営体制:概要と事例 金甫榮
9-3 予算・コスト 太田亮子 
9-4 継続、移行(移管)、閉鎖 井上佐知子
9-5 データの保管(長期保存) 徳原直子
9-6 実空間とデジタル空間における展示とその架橋 阿児雄之
9-7 デジタルアーカイブの連携 大井将生
9-8 デジタルアーカイブの個人での学び方 大井将生
座談会 未来のデジタルアーカイブの担い手 緒方靖弘・嘉村哲郎・高田百合奈・田山健二・福島幸宏(司会:大井将生)

第10章 政策・社会制度
10-1 デジタルアーカイブに関わる政策 太下義之
10-2 データ公開基盤 南山泰之
10-3 プラットフォームと制度 大橋正司
10-4 サイバーセキュリティ対策 嘉村哲郎
コラム デジタルアーカイブの法制度におけるソフトローの役割 数藤雅彦

付録 デジタルアーカイブに関わる主要な学術団体、産業団体等 時実象一

あとがき デジタルアーカイブで受け継がれる知と文化 高田百合奈

参考文献
執筆者・協力者一覧
編集委員一覧
索引
プロフィール

柳与志夫(やなぎ・よしお)
東京大学 大学院情報学環 特任教授。
専門はデジタルアーカイブ論、文化情報資源政策論。
主な著書に『デジタルアーカイブの理論と政策』(勁草書房、2020年、デジタルアーカイブ学会学術賞受賞)、『文化情報資源と図書館経営』(勁草書房、2015年)、『知識の経営と図書館』(勁草書房、2009年)などがある。

渡邉英徳(わたなべ・ひでのり)
東京大学 大学院情報学環 教授。
専門は情報デザイン、デジタルアーカイブ。
主な著書に『動物たちのみた戦争(仮)』(共著、光文社、2025年(予定))、『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』(共著、光文社、2020年)、『データを紡いで社会につなぐ デジタルアーカイブのつくり方』(講談社、2013年)などがある。


【編集委員】
井上奈智(近畿大学短期大学部(司書課程担当))
大井将生(同志社大学 文化情報学部)
嘉村哲郎(東京藝術大学 芸術情報センター/情報戦略統括室(CIO室))
塩崎亮(聖学院大学基礎総合教育部)
高田百合奈(青山学院大学 地球社会共生学部)
原田真喜子(都留文科大学地域交流研究センター/東京大学 大学院情報学環)
山下ユミ(京都府立図書館)

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