京都五山第二位の禅刹、相国寺。
足利義満開基によるこの禅寺は、歴代足利将軍ゆかりの寺院、また渡来僧を含む数々の禅僧が交流した五山文学の発信地として、中世日本において大きな存在感を持った。
しかし、たびたびの伽藍焼失などの憂き目に遭い、衰退と再興を繰り返し、近世初期には後水尾院による手厚い庇護のもと、現在に伝わる姿を形成していった。
禅僧たち、そして足利将軍家、天皇家により、守り、伝えられてきた寺宝は何を語るのか――斯界をリードする15人の執筆者により本山相国寺そしてその塔頭の営みを明らかにする。
北海道立近代美術館にて開催の「金閣・銀閣 相国寺展 若冲・応挙・芦雪―禅文化の名宝と美」(7月19日より9月7日まで)とのタイアップ企画!