チュウセイジゲモンジョロンノホウホウトジッセン

中世地下文書論の方法と実践

春田直紀 編
ISBN 978-4-585-32076-0 Cコード 3021
刊行年月 2025年10月 判型・製本 A5判・上製 464 頁
キーワード 日本史,室町,鎌倉,中世

定価:9,900円
(本体 9,000円) ポイント:270pt

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書籍の詳細
研究概念の構築から射程の拡大、そして文書実践論へ

中世の地域社会における文書利用の実態を、中央の権門からではなく、荘園・公領の現地の視点から総体的に把握するために2014年に提起された研究概念「地下文書」。
「地下文書」は日本中世史研究の諸領域の中でどのように位置づけることができるのか。
荘園制研究、村落史研究、都市・商業史研究、在地領主研究など様々な分野にこの研究概念を適用することで見いだされる論点や課題を提示する。さらに、文書実践の観点から論じた実証研究の成果に加え、隣接分野から地下文書論を評価する論考も掲載。
中世地下文書論の成果と課題を体系的に論じ、その方法論・研究実践の到達点と今後の展望を示す。

 

 

目次
序 論 中世地下文書論の方法序説 春田直紀

第一部 日本中世史研究と地下文書
荘園制研究と地下文書 小川弘和
村落史研究と地下文書 村上絢一
都市史・商業史研究と地下文書 大村拓生
中世一揆研究と中世地下文書 呉座勇一
在地と地下のあいだ 佐藤雄基

第二部 中世地下社会の文書実践
地下文書の分類と機能 似鳥雄一
中世売券にみる文書実践 村石正行
在地寺社文書にみる文書実践―遠江国「大福寺文書」を事例として 朝比奈新
帳簿にみる地下社会と地下文書 榎原雅治
地下文書にみる中世文書の〈社会化〉―人身売買文書を素材として 高橋一樹
地下文書の生成・変容と権力秩序―近世地方文書への道程 湯浅治久

第三部 隣接分野からみた地下文書論
近世における地下文書論 牧原成征
伝承文学研究からみた地下文書論 間枝遼太郎
歴史民俗学からみた地下文書論 渡部圭一
西欧中世の「普通の文書/灰色の文書」論―自治体会計簿を中心に 向井伸哉 

執筆者一覧
プロフィール

春田直紀(はるた・なおき)
熊本大学大学院人文社会科学研究部教授。専門は日本中世史(生業論・史料論)。
主な著書に『日英中世史料論』(編著、日本経済評論社、2008年)、『中世地下文書の世界―史料論のフロンティア』(編著、勉誠出版、2017年)、『日本中世生業史論』(岩波書店、2018年)、『列島の中世地下文書―諏訪・四国山地・肥後』(編著、勉誠出版、2023年)、『中世浦社会の研究』(同成社、2024年)などがある。

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