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明治政府が編纂した史料集「復古記」やその編纂材料を精査すると、これまでとは違った戊辰戦争像が浮かび上がる可能性が出てきた。諷刺文芸・新聞・絵図・写真などの様々な史料にも着目し、戊辰戦争を多角的に解明するための方法を模索する。
箱石大(はこいし・ひろし)1965年生まれ。東京大学史料編纂所准教授。専門は幕末維新政治史。現在、「復古記」など戊辰戦争関係史料の調査・研究を進めている。主要な論文に、「公武合体による朝幕関係の再編」(家近良樹編『幕末維新論集3・幕政改革』吉川弘文館、2001年)、「近代日本史料学と朝鮮総督府の朝鮮史編纂事業」(佐藤信・藤田覚編『前近代の日本列島と朝鮮半島』山川出版社、2007年)、「戊辰戦争史料論」(明治維新史学会編『明治維新と史料学』吉川弘文館、2010年)などがある。
「図書新聞」(2013年8月9日)にて、本書の書評が掲載されました。(評者:落合裕樹(明治大学))