世界に誇る大長編・大傑作の完全版を初公開!
明治・大正・昭和の激動の世紀を、日本人はいかに苦難と苦悩の道を歩み、希望をつないできたか。時代の証言として描く近代史。
両親と別れ、貧しい暮らしのなか育った次郎。成績のよかった彼は、「上の学校に進み世の中に裨益する人間になれ」と担任から励まされ、横須賀に住む海軍の軍人・内藤氏の支援を得て、沼津中学校に進学。生涯の友となる石田孝一と出会うことになる…。
*本巻の元タイトルは『人間の運命』第一巻「父と子」であるが、著者自身の修正指示により〈第二巻 親と子〉と改題した。