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日本近代史と中国古代史の視点を交差させることで、内藤の思想形成過程を思想史的・史学史的に検討。アジア世界が混迷するいま、「東洋史の大家」の中国観・文明観の可能性と限界を再定位する。
山田智(やまださとし)1971年生まれ。静岡大学教育学部准教授。専修大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。専門は中国古代史・史学史。主な論文に「漢代専制的皇帝権の成立過程」(『歴史学研究』794号,2004年)、「近代日本からの中国への眼差し 内藤湖南の時代区分論を手がかりとして」(黒川みどり編『近代日本の「他者」と向き合う』解放出版社,2010年)、「現代中国の諸課題 歴史学への照射のために」(『ヒューマンライツ』281号,2011年)など。黒川みどり(くろかわ・みどり)静岡大学教育学部教授。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学、博士(文学)。専門は日本近現代史。主な著書に『共同性の復権 大山郁夫研究』(信山社、2000年)、『近代部落史 明治から現代まで』(平凡社新書、2011年)、『描かれた被差別部落 映画の中の自画像と他者像』(岩波書店、2011年)など。