カートは空です。
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海のかなたに、空のはてに、夢と現実を重ねた“さびしい詩人”金子みすゞ。母を恋い慕い、独りで苦悩し続けたみすゞの詩は、わかりやすいだけのものではない。そこには人間としての成長の歴史が深くかかわっている。みすゞの人間像に実証的に迫りつつ、作品を丁寧に分析し、その詩の真の価値を童謡史・近代文芸史のなかに位置づける。
堀切実(ほりきり・みのる)1934年東京都生まれ。早稲田大学名誉教授。専攻は日本近世文学・俳文学。主な著書に『表現としての俳諧―芭蕉・蕪村』(岩波現代文庫、2002年)、『最短詩型表現史の構想―発句から俳句へ』(岩波書店、2013年)などがある。木原豊美(きはら・とよみ)1944年山口県下関市生まれ。梅光学院大学生涯学習センター講師。主な著書に『金子みすゞ 心の風景』(解説担当、美術年鑑社、2010年)などがある。
「サンデー毎日」(2014 8.3号)にて、本書の書評が掲載されました。(評者:高倉美恵(「ブックオカ」実行委員))