シンソウバン オキナワブンガクセン

新装版 沖縄文学選

日本文学のエッジからの問い
岡本恵徳・高橋敏夫・本浜秀彦 編
ISBN 978-4-585-29087-2 Cコード 0093
刊行年月 2015年1月 判型・製本 A5判・並製 432 頁
キーワード 現代社会,近現代

定価:2,860円
(本体 2,600円) ポイント:78pt

 品切 
書籍の詳細
日本近現代文学における本土中心の常識をくつがえす、沖縄文学の全体像を俯瞰するアンソロジー

「近代」、「アメリカ統治下」、「復帰後」、「90年代以降」と、4つに区分した時期の中で、特に重要な作品を厳選。
山之口貘の詩から、芥川賞受賞作4作品を含む36篇に加え、作家書き下ろしのコラムも所収。

 

 

目次
はじめに 交差する文学
 沖縄の近・現代文学     岡本恵徳 
 ヤマトからみたオキナワ文学 高橋敏夫 

第一部 沖縄文学の近代  解説・仲程昌徳 
 小説
 「九年母」 山城正忠
  解説・黒澤亜里子
 「奥間巡査」 池宮城積宝
  解説・仲程昌徳
 「滅びゆく琉球女の手記」 久志富佐子  
  解説・宮城公子
 琉歌・短歌・詩
  琉歌三首 真境名安興
 短歌三首 摩文仁朝信
 「夕の賦」 末吉安持
 「首里城」 世禮國男
 「妹へおくる手紙」・「会話」・「沖縄よどこへ行く」   山之口貘
  解説・松下博文

第二部 アメリカ占領下の沖縄文学 解説・浦田義和 
 小説
 「カクテル・パーティー」 大城立裕
  作家コラム
  解説・本浜秀彦
 「オキナワの少年」 東 峰夫
  解説・大野隆之
 詩
 「村 その一」「村 その二」 牧港篤三 
 「ある挽歌」 大湾雅常
 「コッテキ吹く男」 あしみねえいいち
 「慟哭」 新川 明
 「島(Ⅱ)」 川満信一
 「家郷への逆説」 清田政信
  解説・浦田義和

第三部 復帰後の沖縄文学 解説・黒古一夫 
 小説
 「嘉間良心中」 吉田スエ子
  解説・谷口基
 「海鳴り」 長堂英吉
  解説・本浜秀彦
 戯曲
 「人類館」 知念正真
  解説・新城郁夫
 詩
 「ソールランドを素足の女が」 仲地裕子 
 「骨のカチャーシー」 芝 憲子 
 「優しいたましひは埋葬できない」 知念榮喜 
 「喜屋武岬」 高良 勉 
 「沈黙の渚」 中里友豪 
 「死骸の海」 与那覇幹夫 
 「おきなわのうた」 上原紀善 
  解説・大城貞俊

第四部 沖縄文学の挑戦(90年代以降の沖縄文学) 解説・新城郁夫
 小説
 「豚の報い」 又吉栄喜
  作家コラム
  解説・川村湊
 「水滴」 目取真俊
  作家コラム
  解説・高橋敏夫
 「風水譚」 崎山多美
  作家コラム
  解説・新城郁夫

巻末付録
 沖縄文学文献案内
 沖縄文学略年表
 出典・初出一覧

おわりに
新装版へのあとがき 本浜秀彦
プロフィール

岡本恵徳(おかもと・けいとく)
1934-2006年。琉球大学教授、沖縄大学教授をつとめる。
著書に『現代沖縄の文学と思想』(沖縄タイムス社、1981年)、『沖縄文学の地平』(三一書房、1982年)、『「ヤポネシア論」の輪郭─島尾敏雄のまなざし』(沖縄タイムス社、1990年)、『現代文学に見る沖縄の自画像』(高文研、1996年)、『沖縄文学の情景』(ニライ社、2001年)等がある。
没後、『「沖縄」に生きる思想──岡本恵徳批評集』(未來社、2007年)が出版された。

高橋敏夫(たかはし・としお)
早稲田大学文学部教授。
著書は、『ゴジラが来る夜に』(集英社文庫、1999年)、『理由なき殺人の物語─「大菩薩峠」をめぐって』(廣済堂出版、2001年)、『藤沢周平』(集英社新書、2002年)、『「いま」と「ここ」が現出する』(勉誠出版、2009年)、『井上ひさし 希望としての笑い』(角川新書、2010年)、『時代小説はゆく! 「なかま」の再発見』(原書房、2013年)等多数。
『戦争×文学』全集(集英社)では、第20巻『オキナワ 終わらぬ戦争』(2012年)他を編集した。

本浜秀彦(もとはま・ひでひこ)
文教大学国際学部教授。比較文学、日本研究(地域文化論)。
著書に、Writing at the Edge (Diss. University of Pennsylvania, 2005: UMI 2005)、『マンガは越境する!』(共編著、世界思想社、2010年)、『島嶼沖縄の内発的発展―経済・社会・文化』(共編著、藤原書店、2010年)、『手塚治虫のオキナワ』(春秋社、2010年)ほか。
現在『琉球新報』文芸時評担当。

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