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文字によって作者の感覚と読者の記憶がリンクする読書のメカニズムを探り、ストーリーではなく、細部の触感表現に注目することで見えてくる、文学の持つ多彩な魅力を伝える。谷崎潤一郎、永井荷風、江戸川乱歩から、川上弘美、金原ひとみまで、作品に記された感覚表現から、読書という行為から失われつつある身体性を問い直す。
真銅 正宏(しんどう・まさひろ)1962年、大阪府生まれ。神戸大学大学院単位所得退学。徳島大学総合科学部教官、同志社大学文学部教授を経て、現在、追手門学院大学国際教養学部教授。専攻は日本近現代文学。主な著書に、『永井荷風・音楽の流れる空間』(世界思想社、1997年)、『ベストセラーのゆくえ』(輪林書房、2000年)、『小説の方法』(萌書房、2007年)、『食通小説の記号学』(双文社出版、2007年)、『永井荷風・ジャンルの彩り』(世界思想社、2010年)、『近代旅行記の中のイタリア』(学術出版会、2011年)、『偶然の日本文学』(勉誠出版、2014年)(以上単著)、『言語都市・上海』(藤原書店、1999年)、『言語都市・パリ』(藤原書店、2002年)、『小林天眠と関西文壇の形成』(和泉書院、2003年)、『パリ・日本人の心象地図』(藤原書店、2004年)、『言語都市・ベルリン』(藤原書店、2006年)、『言語都市・ロンドン』(藤原書店、2009年)(以上共編著)などがある。
・「図書新聞」(2016年6月11日)にて、本書の書評が掲載されました。(評者:中山弘明(徳島文理大学))・「週刊読書人」(2016年6月17日)にて、本書の書評が掲載されました。(評者:伊藤氏貴(文芸評論家))
***◆正誤表は以下からダウンロードできます。『触感の文学史』正誤表