カートは空です。
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生きることを放棄しても、なおそこには「生命だけ」の生が燦然として続くという事実。戦後文学が描いたさまざまな極限状況でも見ることのなかった、もう一つの極限状態、人間の真実。それは高齢化社会の現実でもある。夭折の作家が生きる意味を問う。*『いのちの初夜』(ISBN: 978-4-585-01243-6)(2010年2月刊行)のオンデマンド版となります。
北條民雄(ほうじょう・たみお)1914年-1937年。朝鮮の首都京城生まれ。徳島県に育つ。20歳の時にハンセン病を発病。入院後、本格的に創作を開始した。1936年『いのちの初夜』で第二回文學界賞を受賞。結核のため夭折した。他に『癩家族』『癩院受胎』など。