「関ケ原」の全体像の解明はすべてここから始まる
関ヶ原合戦が最初に描かれた作品『慶長軍記』。
猛将・福島正則が東軍支持を誓った「小山評定」、小早川秀秋の裏切りを促す家康による「問鉄砲」…。
いま、通説として知られるドラマチックな展開は、この軍記によって定着し、流布していったものである。
「歴史」と「文学」のはざまで紡がれた物語の原典を紐解き、関ヶ原合戦の史実と虚像の広がりを味読する。
『慶長軍記』二種(寛文三年本・寛文八年本)の全編を本邦初翻刻。
関ヶ原合戦をめぐる歴史叙述の理解が一層深まる充実の解説と多彩なコラム、主要人名索引も収載した決定版。