カートは空です。
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谷崎文学をつらぬくのは〈女性美〉への崇拝なのか? 『痴人の愛』『春琴抄』…華麗な物語世界を通して谷崎が描きたかったのはしたたかに生きぬく女たちの〈生きる力〉だった。人間の生を衰弱させる近代という時代のなか、 耽美主義だけではない、新しい谷崎像を提示する。
柴田勝二(しばた・しょうじ)1956年兵庫県生まれ。大阪大学大学院(芸術学)博士後期課程単位修得退学。大阪大学博士(文学)。東京外国語大学名誉教授。現在、梅光学院大学特任教授。思想・歴史への視座を取り込みつつ明治から現代にわたる近現代文学の研究・評論を幅広くおこなっている。著書に『三島由紀夫 魅せられる精神』『〈作者〉をめぐる冒険』『漱石のなかの〈帝国〉』『中上健次と村上春樹』『夏目漱石「われ」の行方』『私小説のたくらみ―自己を語る機構と物語の普遍性』(勉誠出版、2017年)などがある。