ミツイオオサカリョウガエダナノコキャクシンヨウジョウホウ

三井大坂両替店の顧客信用情報

享保一七年から明治二年まで
萬代悠 編
ISBN 978-4-585-32042-5 Cコード 3021
刊行年月 2024年3月 判型・製本 B5判・並製 768 頁
キーワード 総記,文化史,日本史,明治,江戸,近代,近世

定価:16,500円
(本体 15,000円) ポイント:450pt

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書籍の詳細
三井大坂両替店が近世から明治初期にかけて残した顧客の信用調査の全貌を明らかにする貴重資料!

三井家の元祖・三井高利は、江戸呉服店開業ののち、呉服の仕入れを円滑にするために、為替・両替・融資業務を担当する両替店の設置を進めた。
江戸を皮切りに、京都、大坂へと版図を広げた両替店成功の背景には、「果たしてその顧客に融資し、確実に回収できるのかどうか」を判断するための信用管理システムがあった―。
これまで全貌が明らかにされてこなかった、享保17年(1732)から明治2年(1869)まで欠年なしで残された三井大坂両替店の信用調査書(「日用留」、「日用帳」、「聴合帳」)を翻刻し、参照・検索しやすいようデータベース化して収載。
調査対象件数は実に3,108件、複数人が連印で借入を希望した場合も多々あり、それらを含めると調査対象人数は3,825名にも及ぶ。
大商人から借家人に至るまで、大坂両替店の手代が入念に調べた顧客の提供担保(所有する家屋敷や品物)や年齢、家族構成、人柄、業種、家計(経営)状態を知ることができる必備のレファレンスツール。

 

 

目次
カラー口絵
目次
刊行にあたって
凡例

信用調査書(「日用留」、「日用帳」、「聴合帳」)
 享保一七年(一七三二)、「日用留」(本二四八)
 寛保三年(一七四三)、「日用帳」(本三五一)
 宝暦二年(一七五二)、「日用帳」(本二四九)
 宝暦八年(一七五八)、「日用帳」(本二五〇)
 宝暦一一年(一七六一)、「日用帳」(本二五一)
 安永六年(一七七七)、「日用帳」(本二五二)
 天明三年(一七八三)、「日用帳」(本二五三)
 寛政七年(一七九五)、「日用帳」(本二五四)
 文化九年(一八一二)、「日用帳」(本二五五)
 文政九年(一八二六)、「聴合帳」(本三七八)
 弘化三年(一八四六)、「聴合帳」(本三七九)
 嘉永七年(一八五四)、「聴合帳」(本三八〇)
 万延元年(一八六〇)、「聴合帳」(本三八一)

附録
 語句説明・主要手代一覧・参考文献
 大坂三郷概略図・絵図

解題
 一 信用調査書の史料的性格
 二 信用調査書の歴史的意義(一) 金融の観点から
 三 信用調査書の歴史的意義(二) 社会の観点から
 四 信用調査書の歴史的意義(三) 地理経済の観点から
 五 信用調査書の歴史的意義(四) 村落の観点から
 六 信用調査書の歴史的意義(五) 財政の観点から

索引
プロフィール

萬代 悠(まんだい・ゆう)
1987年大阪府堺市に生まれる。
2015年関西学院大学大学院文学研究科博士課程後期課程文化歴史学専攻日本史学領域単位取得退学。
2016年博士(歴史学)(関西学院大学)。
現在、公益財団法人三井文庫研究員。
主要業績に、『近世畿内の豪農経営と藩政』(塙書房、2019年)、『三井大坂両替店 銀行業の先駆け、その技術と挑戦』(中央公論新社、2024年)、"Stabilize the peasant economy: Governance of foreclosure by the shogunate"(with Masaki Nakabayashi), Journal of Policy Modeling, Vol. 40, Issue 2, 2018, pp. 305-327がある。

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