カートは空です。
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藩主松平容保や朝彦親王に忠節を尽くした漢学者秋月悌次郎、号は韋軒。戊辰戦争では会津藩の理論的指導者(イデオローグ)として最後まで官軍と戦い、維新後は禁固5年、東京の一高をへて、熊本の五高教授となり、人格者として同僚ラフカディオ・ハーンを感嘆させた。かくも壮絶な生涯から維新の実像が浮かび上がる。「刀史」などの漢詩・漢文資料を縦横に用いた評伝の白眉。
徳田武(とくだ・たけし)1944年群馬県生まれ。明治大学法学部教授。早稲田大学第一文学部卒、1974年同大学院博士課程修了。文学博士。1979年に窪田空穂賞、1980年に日本古典文学会賞、1987年『日本近世小説と中国小説』で日本学士院賞を受賞。主な編・著書に、『梁田蛻巌 秋山玉山』(江戸詩人選集2、岩波書店、1992、復刊、2002)、『近世説美少年録』1・2・3(新編日本古典文学全集、小学館、1999~2001)、『日本古典文学研究史大事典』(勉誠出版、1997)、『日本漢詩集』(新編日本古典文学全集、小学館、2002)、『近世日中文人交流史の研究』(研文出版、2004)、『幕末維新の文人と志士たち』(ゆまに書房、2008)、『元治夢物語―幕末同時代史』(岩波文庫、2008)、『朝彦親王伝』(勉誠出版、2011)などがある。