ニホンミンゾクノタンジョウ

日本民族の誕生

環日本海古民族と長江流域文化の融合
安本美典 著
ISBN 978-4-585-22553-9 Cコード 0021
刊行年月 2013年10月 判型・製本 A5判・上製 336 頁
キーワード 日本史,古代,考古

定価:3,080円
(本体 2,800円) ポイント:84pt

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書籍の詳細
縄文中期、西日本は火山の大爆発で壊滅した。
その後、極東アジアの古文化と長江流域の文化が融合し、日本民族が生まれた。

いまから、4万年~3万年まえごろに、私たちの祖先は、日本列島にたどりついた。現生人類の祖先が、およそ、10万年まえごろに、アフリカを出発してから、6万年~7万年たっている。長い旅路のすえに、ユーラシア大陸の東の、さいはての地にいたった。
この地でも、さまざまな災厄にあった。約2万5000年まえに、火山の大爆発があった。約7000~6000年まえごろにも、南九州で火山の大爆発があった。このとき、西日本は、ほとんど壊滅状態になったとみられる。
弥生時代にはいってから、人口は、急速に増大する。ほぼ弥生時代に、日本民族の原型は、形成されたとみられる。
稲作は、どこから来たのか。日本語は、どこから来たのか。『魏志倭人伝』に記されている「下が短く、上が長い」やや特異な弓は、どこから来たのか。
「干欄式建築」といわれる建物の、逆さ台形の屋根の形は、どこから来たのか。鵜飼や竹馬などの習俗は、どこから来たのか。
この本では、これらを、総合的に考える。

 

 

目次
はじめに

第1章 人類の起源から、日本石器文化まで
新人は、アフリカで出現し、四万年~三万年まえに、日本列島に到達した

第2章 縄文中期、西日本大壊滅
九州南端での火山の爆発により、西日本の人口は、日本列島の総人口のわずか四パーセントとなる

第3章 弥生文化は、どこから来たか
揚子江(長江)流域の文化が、わが国へきた

第4章 弥生文化と日本語の発祥の地は、九州北部と朝鮮半島南端の地
文化も言語も、北と南との混合(クレオール)として生じた

第5章 日本語の成立
文法・音韻は、朝鮮語・アイヌ語に近く、基礎語彙は、南方諸言語と関係がみとめられる

おわりに
プロフィール

安本美典(やすもと・びてん)
1934年、中国東北(旧満洲)生まれ。
京都大学文学部卒業。文学博士。産業能率大学教授を経て、現在、古代史研究に専念。『季刊・邪馬台国』編集責任者。情報・古学会会員。
専攻は、日本古代史、言語学、心理学。
『大和朝廷の起源』(勉誠出版)などの、本シリーズの既刊12点以外の主な著書に、次のようなものがある。
日本古代史関係……『神武東遷』(中央公論社)、『卑弥呼の謎』(講談社)、『邪馬台国への道』(筑摩書房)、『研究史邪馬台国の東遷』(新人物往来社)、『吉野ケ里遺跡と邪馬台国』(大和書房)、『奴国の滅亡』(毎日新聞社)、『新説:日本人の起源』(宝島社)、『邪馬台国はその後どうなったか』(廣済堂出版)、『日本誕生記Ⅰ、Ⅱ』『邪馬台国の真実』(PHP研究所)など。
言語学関係……『日本語の誕生』(大修館書店)、『日本語の成立』(講談社)、『日本語の起源を探る』『卑弥呼は日本語を話したか』(以上、PHP研究所)、『日本人と日本語の起源』(毎日新聞社)、『言語の科学』(朝倉書店)、『言語の数理』(筑摩書房)など。

書評・関連書等

「産経新聞」(2014年1月26日)にて、本書の書評が掲載されました。

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