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地震や津波などの大災害、過疎化による担い手の減少…。地域における資料は現在その存続の危機に直面する機会が少なくない。しかし、一方で危機的状況のなかで地域社会のアイデンティティを再認識させ、地域に根ざした人びとのつながりを強める役割を資料が果たすこともある。地域社会を形成する紐帯としての資料のあり方に着目し、文献、写真、伝承、地名、自然史資料など多種多様な地域資料の保存・保全、活用の現場での経験から、地域と人びと、資料と社会との関係の未来像を探る。
「神奈川新聞」(2016年6月12日)にて、本書の書評が掲載されました。