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華厳・戒律の学問を修め、密教の行法の奥義にも達し、かつ唱導や悉曇にも名を遺す希代の学僧、湛睿。金沢文庫に伝わる国宝・称名寺聖教より、鎌倉時代末期の激動期に残した南都流を中心とした貴重な唱導資料を集成・翻刻。湛睿の唱導の全体像とその法流・人的交流を捉えた解説も収載。
納冨常天(のうどみ・じょうてん)1927年佐賀県鹿島市に生まれる。1950年駒澤大学文学部仏教学科卒業。1955年神奈川県立金沢文庫勤務。1974年文学博士(駒澤大学にて取得)。1981年神奈川県立金沢文庫長。1989年鶴見大学文学部教授。1997年鶴見大学副学長。2000年曹洞宗大本山總持寺宝物殿館長。現在、鶴見大学仏教文化研究所顧問。主要著書に、『鎌倉の教学』(鎌倉市教育委員会)、『解脱門義聴集記』(金沢文庫)、『鎌倉仏教形成の問題点』(共著、平楽寺書店)、『日本高僧遺墨』(共著、毎日新聞社)、『道元禅の思想的研究』(共著、春秋社)、『伝教大師研究別巻』(共著、早稲田大学出版部)、『神奈川県史』通史編1 原始古代中世(共著、神奈川県)、『金沢文庫資料の研究』(法蔵館)、『道元』日本名僧論集八(共著、吉川弘文館)、『鎌倉の仏教』(かまくら春秋社)、『金沢文庫資料全書』第十巻 四分律行事鈔見聞集(金沢文庫)、『天童小参抄』(横浜市教育委員会)、『金沢文庫資料の研究―稀覯資料篇』(法蔵館)、『新修門前町史』(共著、石川県門前町)、『總持寺と曹洞宗の発展』(總和会宮城県支部)、『總持寺住山記』(共編著、大本山總持寺)、『本朝高僧伝総索引』(法蔵館)、『曹洞宗大本山 總持寺五院輪住帳』(大本山總持寺)など。