なぜ武士は地域社会の中核となれたのか?
鎌倉末~南北朝期にかけて、東国に端を発した武士団は、その本拠地を東西にひろげ、各所において地域社会との密接な関係を築き上げていく。
武士集団が地域における社会編成の中核を担い、交通・流通の要衝を押さえながら、政治経済のイニシアティブを取るということも稀ではなかった。
中世日本の重要なアクターたる武士団は、どのような実態をもって地域社会へ受け入れられていったのか、その支配体制はどのように実現・展開されたのか。
文献史料、出土遺物そしてフィールドワークによる分析という、多様な研究手法を駆使し、中世日本の特質を明らかにする画期的な一冊。