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飛鳥井家歌学の形成と展開

日高愛子 著
ISBN 978-4-585-39006-0 Cコード 3095
刊行年月 2022年1月 判型・製本 A5判・上製 528 頁
キーワード 詩歌,和歌,古典,室町

定価:12,100円
(本体 11,000円) ポイント:330pt

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書籍の詳細

歌と蹴鞠、その両道を家業とし、公武、さらには中央と地方を結ぶネットワークを構築、歌壇の中心で歌学を継承し、近代までその伝統を繫ぎとめようとした歌道家、飛鳥井家。
彼らが歌道家として生きた室町期から明治維新期において、歌学はいかなる意味を有していたのか。
また、歌道家はいかにして時代や社会を生きぬいていったのか。飛鳥井家の系譜を紐解くことで、歌を守り、伝えていく思想と精神の展開を明らかにする画期的著作。

 

 

目次
はじめに

論考篇
第一章 飛鳥井流秘伝の形成
第一節 雅俊の歌道伝授と秘伝
第二節 雅康の「飛鳥井流切紙口伝」

第二章 『古今栄雅抄』再編をめぐる問題
第一節 一条兼良の言説と良鎮
第二節 『歌林良材集』『伊勢物語愚見抄』の引用

第三章 『蓮心院殿説古今集注』諸本の性格
第一節 『僻案抄』と兼良説の追補
第二節 為和本の改変

第四章 雅康の定数歌にみる嫡庶の問題
第一節 晩年の定数歌
第二節 歌・蹴鞠道を詠む

第五章 近世前期における歌学の継承と相伝
第一節 雅章と後水尾院周辺
第二節 雅豊の作法書にみる歌学継承

第六章 近世前期における地方歌壇との関わり
第一節 雅章と鍋島直能
第二節 「飛鳥井雅俊卿五十首」の伝来

第七章 近世後期の堂上派地方歌壇の展開
第一節 垂水島津家の歌壇活動
第二節 雅光と伊集院兼愷

第八章 幕末期の古今伝受
第一節 雅典の伝受記録にみる切紙四通
第二節 御所伝受の終焉

おわりに

資料篇
凡 例
京都府立京都学・歴彩館蔵『古今集注』(貴―四五三)
徳島県立図書館山口文庫蔵『古今和歌集伝授』(九一一・一三―アス―山口文庫)
宮内庁書陵部図書寮文庫蔵『飛鳥井雅親卿口伝』(四五一―一『片玉集』所収)
国立公文書館内閣文庫蔵『飛鳥井家懐紙之法』(一九八―二〇三)
宮内庁書陵部図書寮文庫蔵『和歌樵談』(鷹―二四一)
初出一覧

索引
プロフィール

日高愛子(ひだか・あいこ)
1980年生まれ。熊本大学文学部文学科卒業、九州大学大学院人文科学府博士後期課程単位取得満期退学。博士(文学)。現在、熊本大学大学院人文社会科学研究部准教授。専門は和歌文学。
論文に、「実隆五十首の成立と道堅」(『和歌文学研究』110、2015年)、「飛鳥井雅康の定数歌とその晩年」(『西日本国語国文学』2、2015年)などがある。

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