レイメイキノカツジシュッパン

黎明期の活字出版

和装活版本から文学書肆春陽堂の成立
山田俊治 著
ISBN 978-4-585-39051-0 Cコード 1095
刊行年月 2025年11月 判型・製本 A5判・並製 320 頁
キーワード 書物史,出版,大正,明治,近代

定価:6,600円
(本体 6,000円) ポイント:180pt

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書籍の詳細

一八八〇年代の日本は、江戸時代以来の整版印刷にかわり、活字を利用した活版印刷が広く展開していく時期であった。
活字印刷でありながら和綴じで製本され、時には錦絵の表紙で飾られた和装活版本、俗文学の新たな媒体となったボール表紙本、合冊を前提としたこより綴じの逐次出版物など多様な書型が生み出され、また、法制度の制定、新興業者の参入などが重なり、時代は混沌の様相を呈していた―。
この日本出版史における近代移行期に人びとはどのように対応していったのか。
共隆社や春陽堂など当時に勃興展開した版元の刊行書籍や関連資料を博捜・蒐集し、多角的な読み解きにより活字印刷黎明期の出版文化の有り様を通史的に描き出す意欲作!

 

 

目次
目 次
はしがき
凡 例

第一部 活字出版と活版書肆
第一章 活字出版の黎明
第二章 和装活版本 美装の系譜
第三章 活版小説の出版―共隆社について
 一 共隆社の発足以前
 二 共隆社の発足
 三 共隆社と柳亭種彦
 四 洋装本出版へ
 五 ボール表紙本の共隆社
 六 松の家みどりと共隆社
 七 隆港堂の和装活版本と共隆社の終焉へ
第四章 こより綴じの和装活版本の試み
 一 問題の所在
 二 こより綴じと際物
 三 こより綴じと雑誌
 四 雑誌としての意匠
 五 伊東専三の創意
 六 こより綴じと版権
第五章 ある出版人のこと
 一 問題の所在
 二 「咸唐題庫」の位置
 三 「咸唐題庫」の行方  四 合本の発行
 五 傍系誌
 六 その後の清水市次郎

第二部 初期春陽堂の展望
第一章 東京芝新橋新桜田町書林
 一 春陽堂の創業
 二 人情本の復活
 三 小説流行の時代
 四 実録小説へ
第二章 日本橋区通四丁目に進出
 一 京橋区南伝馬町への移転
 二 実録文庫と翻刻本
 三 翻刻の新たな試み
 四 日本橋移転と新企画
第三章 文学書肆春陽堂の成立
 一 新たな試み
 二 改良小説出版書肆として
 三 飛躍の年
 四 文学書肆へ
 五 文芸雑誌の創刊

あとがき
初出一覧
人名索引
書名索引
プロフィール

山田俊治(やまだ・しゅんじ)
1950年生まれ。横浜市立大学名誉教授。
専門は日本近代文学研究。
著書に『〈書くこと〉の一九世紀明治 言文一致・メディア・小説再考』(岩波書店、2023年)、『福地桜痴』(ミネルヴァ日本評伝選、2020年)、『大衆新聞がつくる明治の〈日本〉』(日本放送出版協会、2002年)、『有島武郎 〈作家〉の生成』(小沢書店、1998年)などがある。

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