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従来、白居易の人生は前半生が政治家としての「兼済」の時代、後半生が詩と隠逸に生きた「独善」の時代とされ、詩作の上ではそれぞれ「諷諭詩」と「閑適詩」とに代表されると単純にとらえられてきた。本書では、人生の各時代の詩体の変化や違いを丹念にたどり、また各時期の処世の諸観念に注目することで、その変化を明らかにする。その結果、これまでの通説を超克した新たな白居易像を発見するに至る。全作品の製作年順一覧を付す。