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1970年頃、梅棹忠夫が構想し、ついに完成させられなかった書物がある。そこには、文明学者・梅棹が想定する〈人類の未来〉が描かれるはずであった。残された当時の資料、対談記録を現代の目で読みとき、幻の著作の全貌に迫る。
梅棹忠夫(うめさお・ただお)1920年生まれ。京都大学理学部卒業。理学博士。京都大学教授、国立民族学博物館の初代館長を経て、1993年から同館顧問。専攻は民族学、比較文明学。世界各地の探検や調査をもとに、幅ひろく文明論を展開する。文化勲章受章。主著に『文明の生態史観』(中央公論社、1967年)、『狩猟と遊牧の世界』(講談社、1976年)『日本とは何か―近代日本文明の形成と発展』(日本放送出版協会、1986年)、『情報の文明学』(中央公論社、1988年)など、いずれも「梅棹忠夫著作集」(全22巻、別巻1)に収録されている。2010年没。小長谷有紀(こながや・ゆき)1957年生まれ。国立民族学博物館教授。京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。専門は文化人類学。主な著書に『モンゴル草原の生活世界』(朝日新聞社、1996年)、『モンゴルの20世紀』(中央公論新社、2004年)、『中国の環境政策「生態移民」』(共編、昭和堂、2005年)など。
・「読売新聞」(2011年12月14日(関西版・夕刊))にて、本書が紹介されました。・「毎日新聞」(2012年1月29日)の「今週の本棚」欄にて、本書の書評が掲載されました。・「産経新聞」(2012年1月29日)の「読書」欄にて、本書の書評が掲載されました。・「サンデー毎日」(2012年2月5日号)の「News Navi」欄にて、本書の紹介文が掲載されました。・「信濃毎日新聞」(2012年3月11日)にて、本書の書評が掲載されました。