〈知〉を紐帯とする世界の形成を探る
近世初期。それまでの戦乱による混沌を経て、列島内部に安定がもたらされた。
政治的・社会的制度が改めて確立していく動きと呼応するように、かつての人びとが獲得していた古典的な〈知〉を再び取り戻さんとする動きが現れる。
さらに、海外からの最新情報と技術移入が起爆剤となって、教養の強化・定着・伝播へとつながっていく。
〈知〉が社会の紐帯となり、教養が形成されていくその歴史的展開を、室町期からの連続性、学問の復権、メディアの展開、文芸性の胎動という多角的視点から捉える画期的論集。