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公文書管理法時代の自治体と文書管理

宮間純一 編
ISBN 978-4-585-30008-3 Cコード 1000
刊行年月 2022年10月 判型・製本 A5判・並製 408 頁
キーワード 総記,アーカイブズ,現代社会

定価:6,600円
(本体 6,000円) ポイント:180pt

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書籍の詳細
わたしたちの記録を継承していくために、いま、何をすべきか―

公文書は、健全な民主主義の根幹を支えるとともに、わたしたちの歩みを後世に伝える市民の財産である。
「消えた年金記録問題」などを受けて「公文書管理法」が2011年に施行されたが、その後も国のずさんな公文書管理はたびたび問題となっている。
「公文書管理法」は地方自治体にも、さまざまな影響をおよぼしているが、公文書の管理をめぐり、自治体はどのように対処し、いかなる問題が新たに生じているのか。
現状を俯瞰するためにアーカイブズ学/歴史学/法学の研究者、そしてアーキビストが集い、都道府県の取り組みの実際を検討し、これからを展望する。

 

 

目次
はしがき 宮間純一

第1部 公文書管理法後における自治体の公文書管理
第1章 公文書管理法後の自治体の文書管理 宮間純一
第2章 公文書管理法と自治体―法律への副反応?― 早川和宏

第2部 アーキビストからみた自治体の文書管理
第3章 千葉県文書館における誤廃棄問題以後の取り組みについて―評価選別を中心に―柏原洋太
補論 千葉県文書館収蔵公文書の廃棄・移動をめぐる問題に関する報告 宮間純一
第4章 公文書管理条例と向き合う公文書館―滋賀県立公文書館を事例として― 大月英雄
第5章 神奈川県の公文書管理―公文書館における評価選別を中心に― 関根豊
第6章 文書館から見る埼玉県の文書管理 太田富康
第7章 和歌山県の公文書管理と和歌山県立文書館の業務 砂川佳子
第8章 鳥取県における公文書管理条例の成立とその運用 西村芳将

第3部 第三者からみた自治体の文書管理
第9章 香川県における公文書管理の現状 手塚雄太
第10章 熊本県の公文書管理とその体制 鈴木直樹
第11章 石川県における公文書管理の現状と課題―公文書管理条例・公文書未設置自治体の取り組み― 工藤航平
第12章 公文書管理法以後の公文書管理の現状と「課題」―福島県を事例にして― 高江洲昌哉
第13章 山形県における公文書管理をめぐる動向と民間資料の保存 小関悠一郞
第14章 都内基礎自治体における公文書管理の状況―文書の廃棄・保存に関する規定から― 鈴木麻里
第15章 都道府県議会と公文書管理条例 伊藤匠
第16章 都道府県における公文書管理例規の比較調査 大澤由悠

あとがき 宮間純一
プロフィール

宮間純一(みやま・じゅんいち)
1982年生まれ。中央大学文学部教授。専門は、日本近世史・近代史、アーカイブズ学。
著書・論文に、『国葬の成立―明治国家と「功臣」の死―』(勉誠出版、2015年)、『戊辰内乱期の社会―佐幕と勤王のあいだ―』(思文閣出版、2015年)、「歴史研究とアーカイブズ―史料保存運動から地域持続まで―」(下重直樹・湯上良編『アーキビストとしてはたらく―記録が人と社会をつなぐ―』山川出版社、2022年)などがある。

書評・関連書等

★書評・紹介★
「千葉史学」第83号(2023年11月30日発行)に書評が掲載されました。
 →評者:高村恵美氏(常陸大宮市教育委員会)
「日本歴史」907号(2023年12月1日発行)に書評が掲載されました。
 →評者:西山直志氏(学習院大学史料館客員研究員)
「アーカイブズ学研究」№39、2023年12月刊行)に紹介文が掲載されました。
 →紹介者:平尾直樹氏(寒川文書館主査)

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