ミナカタクマグスノミタユメ

南方熊楠の見た夢

パサージュに立つ者
唐澤太輔 著
ISBN 978-4-585-22076-3 Cコード 0010
刊行年月 2014年4月 判型・製本 A5判・上製 352 頁
キーワード 伝記,民俗学,哲学,大正,明治,近代

定価:4,620円
(本体 4,200円) ポイント:126pt

 品切 
書籍の詳細
「常識」に疑問符を投げつける「極端人」熊楠の思想を探る!

生と死、自己と他者、現実と夢、妄想と事実、正常と異常…。
日常の中の二項対立を越えて、熊楠が考え続けたものは何だったのか。
膨大に書かれ、残された記録の中から「夢」を巡る断片をつなぎ合わせ、いまなお驚きと斬新さを持ち続けるその哲学像を浮かび上がらせる。

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
中沢新一 氏推薦
この研究は、南方熊楠の創造的な思考が、外的な現実と心の内的祖型とをつなぐ中間的な「通路(パサージュ)」でおこなわれたことを明らかにする。
その通路を開くのが夢であり、粘菌であり、仏教であり、熊楠は未来の学問のためにいくつもの創造的な通路を発見してくれたのである。
南方熊楠研究は本書をもって、新しい段階に入った。
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

 

 

目次
はじめに
南方熊楠の生涯
第1章 熊楠による夢の記述
第2章 熊楠と羽山兄弟―intimateな関係
第3章 「事」としての夢
第4章 夢と「やりあて」
第5章 熊楠の採集・観察行為
第6章 「大不思議」―根源的な場をめぐって
終章 「中間」と〈中間〉―熊楠のポジションについて
参考文献一覧
あとがき・謝辞
索 引
プロフィール

唐澤太輔(からさわ・たいすけ)
早稲田大学社会科学総合学術院助教。専門は生命倫理学、哲学。
主な論文に、「南方熊楠の夢の世界」(アジア遊学『南方熊楠とアジア』勉誠出版、2011年)、「ひらめきと創造的活動のプロセス―南方熊楠の「やりあて」に関する考察を中心に」(第五回中外日報社主催涙骨賞受賞、2008年)などがある。

★受賞★
第13回「湯浅泰雄著作賞」を受賞。

書評・関連書等

★書評★
「朝日新聞」(2014年6月8日)にて、本書の書評が掲載されました。
 →評者:赤坂真理(作家)

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