リョウショクコウズトトウブユーラシアセカイ

梁職貢図と東部ユーラシア世界

鈴木靖民・金子修一 編
ISBN 978-4-585-22060-2 Cコード 1020
刊行年月 2014年5月 判型・製本 A5判・上製 562 頁
キーワード 美術,文化史,交流史,東アジア,アジア,古代

定価:9,350円
(本体 8,500円) ポイント:255pt

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書籍の詳細
東アジア世界から東部ユーラシア世界へ

中国南朝・梁の蕭繹により作成された「梁職貢図」。
そこに描かれた諸国・諸地域の使節図・題記は、6世紀における梁を中心とした国際秩序・文化的状況を鮮やかに伝える貴重資料である。
近年、従来佚損していた倭国条の後半、そして新羅・高句麗や西域諸国の条を補う新資料「清張庚諸番職貢図巻」が見出され、「梁職貢図」をめぐる研究状況は新たなステージを迎えることなった。
本書では、「梁職貢図」の新出題記、そして従来の諸本の多角的検証により、その史料的位置付けを明らかにし、
中心・周縁・辺縁の諸関係より構成される東部ユーラシアの世界構造を立体的に描き出す。

 

 

目次
口絵
まえがき 金子修一
「清張庚諸番職貢図巻」

第一部 東部ユーラシア世界の構造
東部ユーラシア世界史と東アジア世界史―梁の国際関係・国際秩序・国際意識を中心として― 鈴木靖民
梁職貢図と西域諸国―新出清張庚模本「諸番職貢図巻」がもたらす問題― 王素(菊地大・速水大 訳)
梁への道―「職貢図」とユーラシア交通― 石見清裕
「梁職貢図」の国名記載順 中村和樹
南朝梁の外交とその特質 金子ひろみ
「梁職貢図」と『梁書』諸夷伝の上表文―仏教東伝の準備的考察― 新川登亀男

第二部 テキストとしての職貢図
「梁職貢図」流伝と模本 尹龍九(近藤剛・訳)
台湾故宮博物院所蔵「南唐顧徳謙模梁元帝蕃客入朝図」について 深津行徳
「梁職貢図」逸文の集成と略解 澤本光弘・植田喜兵成智
木下杢太郎と芥川龍之介が見た北京の職貢図 片山章雄

第三部 梁と「蕃夷」の国際関係
(a) 魏晋南北朝の国際関係
中国における倭人情報―「梁職貢図」の前後― 河内春人
孫呉・東晋と東南アジア諸国 菊地大
倭の五王の冊封と劉宋遣使―倭王武を中心に― 廣瀬憲雄
「梁職貢図」と東南アジア国書 河上麻由子

(b) 朝鮮・北朝の国際関係
「梁職貢図」高句麗・百済・新羅の題記について 李成市
新出「梁職貢図」題記逸文の朝鮮関係記事二、三をめぐって 赤羽目匡由
「魯国」か「虜国」か 堀内淳一
北朝の国書 金子修一

あとがき 鈴木靖民
執筆者一覧
プロフィール

鈴木靖民(すずき・やすたみ)
1941年生まれ。横浜市歴史博物館館長。専門は日本古代史・東アジア古代史。
著書に『日本の古代国家形成と東アジア』(吉川弘文館、2011年)、『倭国史の展開と東アジア』(岩波書店、2012年)、『比較史学への旅―ガリア・ローマから古代日本へ』(勉誠出版、2012年)などがある。

金子修一(かねこ・しゅういち)
1949年生まれ。國學院大學文学部教授。専門は中国古代史。
著書に『隋唐の国際秩序と東アジア』(名著刊行会、2001年)、『古代中国と皇帝祭祀』(汲古書院、2001年)、『中国古代皇帝祭祀の研究』(岩波書店、2006年)などがある。

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