カートは空です。
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『万葉集』をはじめ、日本の古典籍には「―集」という標題をもつ書物が大量にある。短い作品や断片(Fragment)を集成し、一つの著作や集(Collection)にまとめる手法は、日本文化の特筆すべき編成原理であるといえる。この類聚・編纂という行為は、一方では知を切り出し断片化していくことと表裏を為す。すなわち「断片」と「集」の相互連環が新たな知の体系を不断に創り出していくのである。古代から近代にわたる知の再生産の営みに着目し、日本文化の特質を炙り出す。