ジコガタリトキオクノヒカクトシシ

自己語りと記憶の比較都市史

渡辺浩一/ヴァネッサ・ハーディング 編
ISBN 978-4-585-22131-9 Cコード 3020
刊行年月 2015年11月 判型・製本 A5判・上製 272 頁
キーワード 世界史,日本史,近世

定価:4,950円
(本体 4,500円) ポイント:135pt

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書籍の詳細
自己を語る、歴史を語る

自らを語る行為、そこから個と社会の関係性への認識を読み取る「エゴ・ドキュメント」研究。過去から未来のなかに存在を位置づけていく歴史叙述のあり方を社会形成の装置として位置づける「記憶」という視座。
自己語りと記憶が幾重にも往復・交差する近世都市という「場」を、複合的な視角から比較し捉えかえすことから、人と社会との関係性を考えるための新たな歴史研究の扉をひらく。

 

 

目次
凡 例
序章Ⅰ 自己語りと記憶の比較都市史 渡辺浩一
序章Ⅱ 歴史・記憶・自叙伝―近世都市の東と西 ヴァネッサ・ハーディング(菅原未宇訳)

第一部 自己語り
第一章 巨大都市江戸における居住者と自己認識 岩淵令治
第二章 フランスにおける都市民意識、都市体験、アイデンティティ―アンシャン・レジームから革命まで フランソワ=ジョゼフ・ルッジウ(加太康孝(英語)訳)(舟橋倫子(仏語)訳)(坂野正則校閲)
第三章 一八~一九世紀のソウル知識人の自己と社会認識―朴斉家と沈魯崇の場合 金炫栄(田中俊光訳)
第四章 中国明清時代における個人の記録 臼井佐知子

第二部 記 憶
第五章 近世日本地方都市の記憶にみる自己・家・社会集団 渡辺浩一
第六章 イングランド地方中核都市における自己の構築と都市民意識の構築―一六六〇年から一八〇〇年まで ローズマリー・スウィート(加太康孝訳)
第七章 都市民的文脈における記憶・歴史・個人―近世ロンドンの場合 ヴァネッサ・ハーディング(菅原未宇訳)
第八章 オスマン社会における都市の記憶と自己語り史料―一八世紀末~一九世紀初頭のイスタンブルとサラエヴォ 秋葉 淳
第九章 集合記憶の構築と自己―ヴェネツィアにおける近世の都市民意識の誕生 ドリット・ライネス(木村晶子訳)(高田良太校閲)

終章 都市民と記憶―個と社会のあり方 三浦 徹

あとがき 渡辺浩一
執筆者一覧
英文目次
プロフィール

渡辺浩一(わたなべ・こういち)
1959年生まれ。人間文化研究機構国文学研究資料館・総合研究大学大学文化科学研究科教授。専門は日本近世史。
著書に『日本近世都市の文書と記憶』(勉誠出版、2014年)などがある。

ヴァネッサ・ハーディング(Vanessa Harding)
ロンドン大学バークベック校ロンドン史教授。専門は近世ロンドン史(とくに人
口・死・家族)。
近刊としては“Family and Household in Early Modern London,” in The Age of
Shakespeare, ed. Malcolm Smuts (Oxford, forthcoming 2016)がある。

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