キリストノジュナン ジュウジカノミチユキ

キリストの受難 十字架の道行き

心的巡礼による信仰の展開
アメデ・テータールト・ドゥ・ゼデルヘム 著/関根浩子 訳
ISBN 978-4-585-21034-4 Cコード 3016
刊行年月 2016年5月 判型・製本 A5判・上製 160 頁
キーワード キリスト教,西洋

定価:3,520円
(本体 3,200円) ポイント:96pt

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書籍の詳細
カルヴァリオ(ゴルゴタ)へ―。
主の苦しみに合一するために、心的巡礼を続けた人々の歴史

イエスは十字架を背負い、処刑場までの道のりを辿った。
その際受けた苦しみを記念する「留」(statio)を巡り、主の苦しみを黙想し祈る信心形態は、ベルギー・フランドル語圏から発生し、やがてスペイン、イタリアへと広まった―。
十字架の道行き信仰の発生と展開を探った、ベルギー人神父の論考を初邦訳。
日本においてはほぼ皆無の「十字架の道行き」研究を切り開く、重要な一書。

 

 

目次
解題
[訳者解説] 「十字架の道行き」とは

Ⅰ 最初の10世紀間の十字架の道行き

Ⅱ 11世紀から15世紀までの十字架の道行き
1.キリストの受難に対する信心
2.受難に対する信心が十字架の道行きの開始に及ぼした間接的影響
3.十字架を背負ってイエスが歩いた道の訪問

Ⅲ 15世紀から今日まで
A 多くの特殊な諸信心を内包した受難に対する信心
1.十字架の道行き信心に対する間接的影響を伴った諸信心
2.キリストの転倒に対する信心
3.十字架の道行きに対して直接的な影響を及ぼした諸信心
a.キリストの苦しみの移動に対する信心
b.キリストの苦しみの留に対する信心
B 14留の十字架の道行き
1.巡礼の初期の諸形態
2.15世紀から17世紀までのエルサレムにおける十字架の道行きの形態
3.14留の十字架の道行きの形態の17世紀における普及
4.18世紀から19世紀にかけての十字架の道行きの普及

結 語
あとがき
プロフィール

Amédée Teetaert de Zedergem(アメデ・テータールト・ドゥ・ゼデルヘム)
1892年、ベルギーのブルッへ近郊ゼデルヘム生まれ。ルーヴェン大学で神学を修め、ベルギー政府より奨学金を得てヨーロッパのさまざまな大学や図書館で研究を重ねた。カプチン修道会入会後は、1932年に創刊された研究誌『フランシスコ会論叢』(Collectanea Franciscana)を長期に亘って運営。その他、数多くのヨーロッパの出版物や神学辞典に寄稿して複数の重要な歴史学会の一員となった。1949年没。


関根浩子(せきね・ひろこ)
1963年、埼玉県生まれ。崇城大学大学院芸術学部美術学科教授。筑波大学大学院芸術学研究科博士後期課程修了後、筑波大学大学院博士特別研究員など公設・私設の研究員を歴任。専門は西洋美術・文化史(特にイタリア)、日本近代美術・文化史。
最近の論文に「日本における模造ルルド発生考―パリ外国宣教会の日本における再布教との関係から」(『崇城大学芸術学部研究紀要』、2014年)などがある。

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