多数の民族・言語・文化が重なり合った1920年代後半~1945年の上海を、文学はどのように描いてきたのか
金子光晴・横光利一から池田克己・室伏クララまでの小説や詩、多彩な演目がかかった劇場空間や美術と文学との交響のドラマなど、その地に関わりを持った人びとの言説と記録から個別の体験を探り、文学・歴史研究における上海像の見直しを図る。
一つ一つの小さな声が織りなす多層的な場としての上海を、度重なる現地踏査を踏まえて提示する。
作品の舞台へと案内する詳細な上海地図、現地刊行の新聞・雑誌メディアの細目や記事情報も多数掲載。