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シーボルトが帰国の直前に幕府禁制の日本地図を持ち出そうとした「シーボルト事件」。この時、最も重い罪に問われたのが、馬場為八郎・吉雄忠次郎・稲部市五郎の阿蘭陀(オランダ)三通詞であった。彼らはシーボルトといかなる関係にあり、重罪に処せられたのか。罰せられた後はどのような足跡をたどり、功績を残したのか。三通詞に関する手紙や判決文といった史・資料を読み解き、シーボルト事件の新たな側面と阿蘭陀通詞の実態を明らかにする。
片桐一男(かたぎり・かずお)1934年(昭和9年)、新潟県に生まれる。1967年、法政大学大学院人文科学研究科日本史学専攻博士課程単位取得。文学博士。現在、青山学院大学文学部名誉教授。公益財団法人東洋文庫研究員。青山学院大学客員研究員。洋学史研究会会長。専攻は蘭学史・洋学史・日蘭文化交渉史。主な著書に『阿蘭陀通詞の研究』(吉川弘文館、角川源義賞)、『杉田玄白』(吉川弘文館人物叢書)、『蘭学家老 鷹見泉石の来翰を読む─蘭学篇─』(岩波ブックセンター、ゲスナー賞)、『知の開拓者 杉田玄白―『蘭学事始』とその時代―』(勉誠出版)、『伝播する蘭学―江戸・長崎から東北へ―』(勉誠出版)、『江戸時代の通訳官―阿蘭陀通詞の語学と実務―』(吉川弘文館)、『勝海舟の蘭学と海軍伝習』(勉誠出版)などがある。