レンガシソウギノデンキテキケンキュウ

連歌師宗祇の伝記的研究

旅の足跡と詳細年譜
両角倉一 著
ISBN 978-4-585-29145-9 Cコード 3095
刊行年月 2017年6月 判型・製本 A5判・上製 408 頁
キーワード 和歌,古典,室町,中世

定価:11,000円
(本体 10,000円) ポイント:300pt

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書籍の詳細

古代以来の短詩・和歌の展開を受け、室町期に最盛期を迎えた連歌。
その第一人者として斯界を領導したのが宗祇である。
第一部では、特にその後半生において文芸的にも人的交流の上でも重要な位置づけを有した旅に関して、その足取りと時代背景・文芸的展開を明らかにする。
そして、第二部では、諸資料を悉皆網羅的に博捜し、連歌と古典学を両軸として多方面への人的ネットワークを構築した宗祇の生涯を詳細年譜として描き出す。
宗祇ならびに室町文化研究における基礎資料。

 

 

目次
まえがき

第一部 宗祇の文芸の旅
第一章 東国の旅
 はじめに
 第一節 東国歌枕の探訪―『白河紀行』を中心に
 第二節 『長六文』の贈り先「長尾孫六」の推定
 第三節 東国の武士たちとの連歌交流
 第四節 『長六文』と『吾妻問答』
 第五節 心敬との再会
 第六節 『ささめごと』宗祇改編説の検討
 第七節 東常縁への師事

第二章 西国の旅
 第一節 大内政弘との出会い―初会の連歌百韻
 第二節 第一次西国下向―『筑紫道記(筑紫紀行)』点描
 第三節 第二次西国下向―文芸資料三件
  ①『宗祇山口下着抜句』
  ②『宗祇付句百』
  ③『伊勢物語山口記』

第三章 北国の旅と終焉の旅
 第一節 旅の概要
 第二節 自撰句集等の発句
  越後の句/越中の句/加賀の句/越前の句/国名不明の句/参考の句
 第三節 北国下向中の著作
  ①『北国下向』
  ②『老葉百句抄』
  ③『伊勢物語宗歓(宗長)聞書』
  ④『老のすさみ』
  ⑤『十代抜書(十代集抄出/堀河院百首抄出/堀河院後百首抄出)』
  ⑥『詞字注』
  ⑦『宗碩聞書(古今和歌集聞書)』
  ⑧『文亀二年宗祇注(古今和歌集聞書)』
 第四節 『伊香保三吟百韻』寸感
 第五節 『宗祇終焉記』について


第二部 宗祇詳細年譜
凡 例
年譜の概観
初期(連歌師自立まで)―応永二十八年(一四二一)誕生から寛正六年(一四六五)四十五歳まで
前期(東国地方の歴遊)―寛正七年・文正元年(一四六六)四十六歳から文明五年(一四七三)五十三歳まで
中期(京都庵住と旅行)―文明六年(一四七四)五十四歳から文明十九年・長享元年(一四八七)六十七歳まで
後期(幕府朝廷の重用)―長享二年(一四八八)六十八歳から明応八年(一四九九)七十九歳まで
末期(越後と終焉の旅)―明応九年(一五○○)八十歳から文亀二年(一五○二)八十二歳、死去まで

詳細年譜索引
 人名索引
 書名索引
 発句・和歌索引
プロフィール

両角倉一(もろずみ・そういち)
昭和11年(1936)東京都生まれ。山梨県立女子短期大学教授、同短期大学名誉教授を経て、山梨県立大学名誉教授。
著書に『下草(宗祇句集・宗梅本)』(古典文庫)、『宗祇連歌の研究』(勉誠社)、『連歌総目録』(共著、明治書院)、『連歌師紹巴―伝記と発句帳』(新典社)、『中世日記紀行文学全評釈集成 第六巻』(共著、勉誠出版)などがある。

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