カートは空です。
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戦乱の世から新たな政治秩序へと向かう混沌とした時代、特筆すべき知の動きがあった。それは革新的なものを取り入れつつも、伝統を再生産し、正統性を希求していく…。室町期に形作られた知のあり方を、五山僧や公家学者などの担い手の変遷、さらには林家におよぶ近世への継承のかたちから解き明かす。
田中尚子(たなか・なおこ)1972年生まれ。愛媛大学法文学部准教授。専門は中世文学・和漢比較文学。著書に『三国志享受史論考』(汲古書院、2007年)、論文に「『三国志演義』と『太平記』における怨霊と聖地―関羽・新田義興の比較、付・アーサー王伝説との類似性―」(佐伯真一 編『中世の軍記物語と歴史叙述』竹林舎、2011年)、「『太平記』・『三国志演義』・“Le Morte d’Arthur”における語り手のスタンス―話者評による時空間の移動と詩の機能― 」(愛媛大学法文学部論集人文学科編39、2015年)などがある。