百年の荒れ野の詩を読む―
アメリカ詩は、それまでの伝統的な西洋の詩とはまったく異なる、独自の発展を遂げてきている。固有の詩形、実験的なラインブレイク、口語や俗語の頻用、漢詩や俳句の詩作法、事物を列挙するカタログ手法など、次々と生み出されるその型破りなスタイルは、文学の世界のみならず、他の芸術分野にも大きな影響を与えてきた。
モダニズムの礎を築いたエズラ・パウンドから、ビート・ジェネレーションの先導者アレン・ギンズバーグや、変貌するフェミニスト、アドリエンヌ・リッチ、そして現代最高の吟遊詩人ボブ・ディランまで、アメリカ現代詩を代表する19人の30作品を、1篇ずつ、丹念に読み解く。アメリカ現代詩研究の第一人者による、アメリカ詩を知るための最良の入門書!
【本書の特色】
◎ボブ・ディランの初期代表作の「激しい雨が降りそうだ(原題:A Hard Rain's A-Gonna Fall)」を徹底解説。
◎時代ごとに区切って、アメリカの現代詩人を紹介。
◎入門者にもやさしい丁寧な解説。原文と忠実な訳を対照。
◎初邦訳の作品を多く含む、アメリカ詩を代表する30編を厳選収録。アメリカ詩の変遷を俯瞰できる。