カートは空です。
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カメラマンの夫・栄一は家族を置いて世界を飛び回り、待ち続ける妻の日出子は離婚を決意する。娘とのすれ違い、恋愛、介護、死―。離婚後の日出子の日常に巻き起こる試練とそこに寄り添う犬と猫。「世話」をし続ける女性の孤独と「小さい者たち」との交感から、人生の哀しみと慰めを丹念に描く傑作長篇。
立松和平(たてまつ・わへい)1947年栃木県生れ。早稲田大学政治経済学部卒。在学中に「自転車」で早稲田文学新人賞。卒業後、種々の職業を経験、故郷に戻って宇都宮市役所に勤務。1980(昭和55)年「遠雷」で野間文芸新人賞、1993(平成5)年『卵洗い』で坪田譲治文学賞、1997年『毒─風聞・田中正造─』で毎日出版文化賞、2002年歌舞伎座上演「道元の月」台本で大谷竹次郎賞、『道元禅師』で2007年泉鏡花文学賞、2008年親鸞賞を受賞。2010年逝去。