セイカンロンセイヘンノシンソウ

「征韓論政変」の真相

歴史家の史料批判を問う
川道麟太郎 著
ISBN 978-4-585-22104-3 Cコード 0021
刊行年月 2015年1月 判型・製本 四六判・上製 320 頁
キーワード 東アジア,日本史,明治,幕末,近代

定価:2,420円
(本体 2,200円) ポイント:66pt

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書籍の詳細

西郷隆盛らは征韓論争に敗れて下野したのではない。
歴史家が語る「征韓論政変」の虚構性と、その原因が史料の勝手な解釈や使い方、史料批判の欠如にあることを明らかにし、政変の真相を究明する。

 

 

目次
はじめに

序 章 史料の疑惑
(一)大久保の「七ヵ条意見書」
(二)木戸の反対意見書
(三)二次史料の虚偽・虚構性

第一章 大久保の帰国と夏休み
(一)帰国時の西郷との関係
(二)不満の原因
(三)大久保の心境
(四)大久保の夏休み
(五)『国憲編纂起原』の史料批判

第二章 木戸が西郷派遣を知った時期
(一)八月説と九月説の拮抗
(二)日記による検討
(三)中庸説
(四)木戸の誤記か

第三章 八月勅答の疑惑
(一)西郷大喜びの訳
(二)西郷と三条の葛藤
(三)勅答は実在したか

第四章 大久保の復帰と閣議
(一)念書の中身
(二)副島参議推薦の怪
(三)閣議の模様 

第五章 逆転の策謀
(一)岩倉の抵抗
(二)伊藤の奔走
(三)「参議一同」の集会と天皇の意向
(四)大久保・黒田の「一の秘策」
(五)岩倉・大久保の策謀

第六章 二次史料の虚構と踏襲
(一)『岩倉公実記』三条辞表の記事
(二)『明治天皇紀』十月二〇日の条

第七章 歴史家が語る「一の秘策」
(一)大久保日記公刊前
(二)大久保日記公刊後
(三)一九九〇年代初頭
(四)新説への傾斜

結 章 廟堂紛糾と政変の真相
(一)西郷の強引と三条の「軽率」
(二)閣議の真相
(三)政変の真相

あとがき
プロフィール

川道麟太郎(かわみち・りんたろう)
1942年、神戸市生まれ。元関西大学工学部教授(2006年依願退職)。工学博士、建築論・建築計画学専攻。
主な著書に『西郷「征韓論」の真相―歴史家の虚構をただす』(勉誠出版、2014年)、『雁行形の美学―日本建築の造形モチーフ』(彰国社、2001年)。

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