オリクチシノブ ミンゾクガクノバショ

折口信夫 民俗学の場所

伊藤好英 著
ISBN 978-4-585-23047-2 Cコード 3039
刊行年月 2017年1月 判型・製本 A5判・上製 408 頁
キーワード 伝記,民俗学

定価:7,150円
(本体 6,500円) ポイント:195pt

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書籍の詳細
巨人の拓いた沃野から

その学の領域はとてつもなく広い。芸能、文学、歌、天皇、神話、言語…。
全体を掴むのは容易ではない。巨人は、後世に何を残したのか。
愛弟子・池田彌三郎から薫陶を受けた著者が、巨人の学問の全領域を整理し直し、さらに新たな展望を開く。「まれびと」「ほかひびと」の先に見えたのは、韓国・台湾そしてアジアに拡がる広大な「民俗」のつながりだった。
アジアを見渡す視野から、新たに折口学の場所を見つめる。

折口信夫(おりくち・しのぶ)
1887年大阪に生まれる。国文学者・民俗学者・歌人・小説家。筆名は釈迢空。
1910年國學院大學を卒業。1922年に國學院大學教授となり、1928年以降は慶應義塾大学教授を兼ね、国文学・民俗学・芸能史・神道学を論じた。
1915年に柳田國男の主催する『郷土研究』誌上に論文「髯籠の話」を掲載したのを機に、柳田を学問の師と仰ぐ。
1929年から1930年にかけて『古代研究』全3巻を刊行、「まれびと」論を中軸におく独自の学問を世に問う。その他、『アララギ』の選歌欄を担当、和歌の論考を発表するなど、活動は多岐にわたった。
1953年、66歳で死去。
歌集に『海やまのあひだ』など、小説に『身毒丸』『死者の書』などがある。『折口信夫全集』全37巻(中央公論新社)が刊行されている。

 

 

目次
はじめに
序 章 折口信夫 民俗学の場所 
第一章 芸能史の思想
第二章 まれびと論
第三章 霊魂論と「よりしろ」論
第四章 折口学の諸相
第五章 折口学の展開
おわりに 
参考文献 
初出一覧 
索引
プロフィール

伊藤好英(いとう・よしひで)
1948年生まれ。慶應義塾大学大学院修士課程修了。高麗大学校大学院博士課程修了。文学博士。慶應義塾大学講師、國學院大學講師。元慶應義塾高等学校教諭。専攻は、日本芸能史、韓国芸能史。
著書に、『折口学が読み解く韓国芸能』(慶應義塾大学出版会、2006年)、『明解 源氏物語五十四帖』(池田彌三郎と共著、淡交社、2008年)、『韓国演劇史』(共訳、徐淵昊著、朝日出版社、2009年)、『折口信夫芸能史講義戦後編』上・下巻(共編、慶應義塾大学出版会、2015~2016年)、『折口信夫全集』全37巻+別巻4巻(共編、中央公論新社、1995~2002年)などがある。

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