カートは空です。
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人が積極的にかかわることで身近な海を豊かにする「里海」という日本発の発想は、今なぜ世界に広がり、注目されているのか?沖縄県恩納村と白保、高知県柏島、岡山県日生、インドネシア、フィジー、フロリダなど多彩な里海の事例を通じて、人と海とのつながりを深め、里海を創りだすためのみちすじを考える。
鹿熊信一郎(かくま・しんいちろう)1957年東京都生まれ。沖縄県海洋深層水研究所所長。1980年東京水産大学(現東京海洋大学)卒業後、沖縄県に入庁。水産関係の行政、普及、研究の部署を経て現職。学術博士。専門は水産資源管理。研究フィールドは沖縄とアジア太平洋島嶼国。これまでに、フィジー、フィリピンを中心に、12カ国の村落主体沿岸資源管理を調べてきた。1990年代後半、沖縄県水産試験場で海洋物理関係の仕事をしていた頃、柳哲雄と知り合った。柳の里海概念に共感し、以後ずっと支持し続けている。柳哲雄(やなぎ・てつお)1948年生まれ。(公財)国際エメックスセンター・特別研究員。専門は沿岸海洋学。1960年頃以来、瀬戸内海の潮汐・潮流・物質輸送の研究を通じ、漁民の希望が「美しい海を!」から「豊かな海を!」に変わってきたので、海洋研究者として彼らの希望をかなえるために「里海」という概念を考え、その実現のために何をすればよいかを考えてきている。佐藤哲(さとう・てつ)1955年北海道生まれ。愛媛大学社会共創学部教授。総合地球環境学研究所名誉教授。1985年上智大学大学院理工学研究科生物科学専攻修了(理学博士)。マラウィ湖など東アフリカ大湖群の魚類と人々のかかわりに関する研究を30年にわたって継続し、2012年から2017年には総合地球環境学研究所「地域環境知形成による新たなコモンズの創生と持続可能な管理」プロジェクト(地域環境知プロジェクト)のプロジェクトリーダーを務める。世界各地で人と自然のかかわりを紡ぎなおすための科学のありかたを探究している。