カートは空です。
商品956/2194
新聞、雑誌、教科書など様々なメディアを通して広く読まれてきた島崎藤村。〈私的領域〉をモチーフとしながらも、ただの自伝や告白としてではなく、文学として昇華させることが目論まれたテクストは、社会の制度や通念に揺さぶりをかける、鋭い批評性を持っていた。メディア・他者・ジェンダーをキーワードに、実生活と芸術、個人と社会、規範と逸脱が交錯する藤村文学を読み直し、そのダイナミズムを提示する。★受賞★・第15回(令和2(2020)年度)全国大学国語国文学会賞
ホルカ・イリナ(HOLCA, Irina)ルーマニア出身。京都大学人文科学研究所専任講師。博士[文学](大阪大学)。専門は日本近代文学。夏目漱石や森鷗外の小説、『世阿弥秘伝書七部集』をはじめとする日本文化論などのルーマニア語への翻訳や、国内外での研究発表も精力的に行っている。主な論文に、“Insularity and Imperialism: The Borders of the World in the Japanese and Taiwanese Kokugo Readers during the Taishō Era” (Japan Forum 28, 2016)や「欧米における私小説研究」(大浦康介編『日本の文学理論 アンソロジー』水声社、2017年)などがある。
★受賞★・第15回(令和2(2020)年度)全国大学国語国文学会賞