ヒトはなぜ山に祈るのか
信仰の対象とされ、さまざまな神話を持ち、その土地独自の方法で祀られる「霊峰」。
屹立する雪山や秀麗な裾野をもつ山、苔むす鬱蒼とした山中の幽谷、奇岩の露出する異形の山塊は、自然そのものへの感動と魅力以上に人びとを非日常の世界にいざなってきた。
神が自然物の山や大きな岩に宿るとする認識はどのようにして生まれたのか。
ヒトは山をみて何を感じ、山から受ける恩恵や災禍をどのように受け止めてきたのか。
世界遺産となった富士山、立山、白山などの日本の山のみならず、エヴェレストやキリマンジャロ、アグン、カイラス山、廬山、黄山など世界各地の「霊峰」と呼ばれる山やまを、多数の図版とともに解説。
ヒトが山に込める想いを解き明かす。