カートは空です。
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先祖伝来の田畑を売り、残った土地でトマトを栽培しながら農業生活を取り戻そうと奮闘する満夫。中央と地方、都市と農村、家族と個人、経済成長と労働構造……。ひとびとが生を営む境界線上に現れた<崩壊>を予感し、時代の核心を射て書かれた『遠雷』。〈土〉を手放し、〈家〉から離れた人間の生は、本来的なものとして存在し続けることができるのか。続編『春雷』とともに前期立松文学の最高峰をなす、代表的傑作。