ジェノサイドトゲンダイセカイ

ジェノサイドと現代世界

石田勇治・武内進一 編
ISBN 978-4-585-22511-9 Cコード 1022
刊行年月 2011年4月 判型・製本 A5判・上製 496 頁
キーワード 戦争,社会学,民族学,世界史,近現代

定価:4,950円
(本体 4,500円) ポイント:135pt

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書籍の詳細
目をそむけてはならない。

人類史上の汚点「ジェノサイド」は、過ぎ去った物言わぬ歴史ではなく、来るべき悲しい可能性である。ホロコースト/ショア、ルワンダ、スレブレニツァ、ダルフール、アゼルバイジャン、カンボジア、アルメニア…。
夥しい事例を真摯に究明し、固有の原理と共通のメカニズムを析出し、予防システムの構築を目指す。人類が知るべき、「ジェノサイド研究」の現在。

 

 

目次
はしがき 石田勇治

第Ⅰ部 ジェノサイド研究の視座
   第1章 ジェノサイド研究の課題と射程 石田勇治 
   第2章 ジェノサイドに関する研究史の検討 澤正輝
   第3章 処罰を免れた「ジェノサイド」 松村由子
   第4章 ホロコーストと植民地主義
         ユルゲン・ツィンメラー
   第5章 ナチ・ジェノサイドを支えた科学 石田勇治
   第6章 住民移動・民族浄化・ジェノサイド 川喜田敦子
   第7章 戦争、ジェノサイドとそれに対する責任
         デイヴィッド・コーエン

第Ⅱ部 ジェノサイドの事例研究
   第8章 「アルメニア人虐殺」をめぐる一考察
         吉村貴之
   第9章 アゼルバイジャン 廣瀬陽子 
   第10章 スレブレニツァで何が起きたか 長有紀枝
   第11章 ルワンダのジェノサイドを引き起こしたもの
         武内進一
   第12章 ダルフール紛争の展開とジェノサイド
         武内進一
   第13章 裁判に直面するクメール・ルージュ
         ベン・キアナン

第Ⅲ部 ジェノサイド予防論
   第14章 国際刑事裁判所の創設と
         ジェノサイドの処罰・予防 福永美和子
   第15章 紛争後社会におけるローカル正義の役割
         クロス京子 367
   第16章 国際連合における「ジェノサイド予防」
         渡部真由美 
   第17章 ジェノサイド予防のための平和構築論
         佐藤安信

第Ⅳ部 付録資料
   資料1 国際法上のジェノサイドの定義
   資料2 研究活動の記録
   資料3 基本文献・図書案内

あとがきにかえて 石田勇治

プロフィール

石田勇治:東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授。専門はドイツ近現代史、ジェノサイド研究。2008年、法と民主主義特別賞受賞。著書に『20世紀ドイツ史』(白水社、2005年)、『過去の克服 ヒトラー後のドイツ』(白水社、2002年)など。

武内進一:アジア経済研究所主任研究員、国際協力機構JICA研究所上席研究員。専門はアフリカ地域の政治、地域紛争、平和構築論。2009年、第31回サントリー学芸賞(政治・経済部門)受賞。著書に『現代アフリカの紛争と国家―ポストコロニアル家産制国家とルワンダ・ジェノサイド』(明石書店、2009年)。

書評・関連書等

・「産経新聞」(2011年8月7日)の「読書」欄にて、本書が紹介されました。
・「図書新聞」3028号(2011年9月3日)にて、『ジェノサイドと現代世界』が紹介されました。(評者:矢野久(慶應義塾大学))

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