カートは空です。
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横光利一は前半の「蠅」「機械」「上海」などの作品で、西欧的な技法を駆使した新感覚派の作家として知られている。本書では後半の未刊の大作『旅愁』を中心に、東洋的な自然観や伝統感覚と西欧的な化学精神の霊妙な融合による独自の近代的マンダラを織りなした作品世界を、明快な哲学性を交えて読み解く。また、外国文学との比較、諸作品の検討、境遇にも論及し、希有の作家横光利一の全体像を明らかにする。