13億人のトップリーダー「胡錦涛総書記」に注目。
2002年11月8日中国共産党第16回全国代表大会は政権交替を決定する。
中国西部の辺境から突如として中央政界にあらわれた胡錦涛はひかえめで自己宣伝をしない。情報が少なく謎の人物だ。
本書は胡錦涛の足跡を追って辺境の各地をたずねて、徹底取材し、中央政界の資料を博捜して昇進の経緯と人脈をたどると、おのずから中国政治のカラクリを浮かんであがってくる。出色の評伝である。
共産中国第四代のリーダー胡錦涛は、リベラルなのか保守なのか。親米派なのか、日中関係はどう扱うのか、台湾問題をどう解決するのか、21世紀の中国をどうのように導いてゆくのか。
ポスト江沢民指導部の最大の課題は実体経済の変化に対応すると政治改革である。胡錦涛の政治姿勢が中国のそして世界のゆくえに影響することは必至であろう。