日沼頼夫対談集
イガクノネッコ

医学の根っこ

日沼頼夫 著
ISBN 978-4-585-05075-9 Cコード
刊行年月 2003年10月 判型・製本 四六判・上製 360 頁
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定価:3,520円
(本体 3,200円) ポイント:96pt

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書籍の詳細

基礎医学者10人との対話
医学・医療、科学のありかたを根底から照射する鋭く深い洞察
現代人の人間観に寄与する貴重な提言

時代の最先端を歩みつづける科学者による学問の貴重な証言と記録である。と同時に、今日の、そして明日の医学・医療のありかたへの厳しい警鐘とともに、そのあるべき道筋を指し示す提言と展望とが語られる。ここには、学問にたいする限りない情熱と探究心とが十全に吐露、開陳されており、人間性ゆたかな科学者の真摯にして高邁な精神の世界が広がっている。

 

 

目次
はしがき

解剖学 藤田恒夫
カエルをもっと使おう/造物主の意図を探る/古典解剖学から現代解剖学へ/見えるもの見えないもの/研究の多角性/解剖学者の生態  

生理学・薬理学 江橋節郎
基礎医学に入るきっかけ/古典的医学/戦後の基礎医学/神経生理学の限界/視覚・聴覚の生理学/味覚の生理学/筋肉の研究へ/電気生理から生化学へ/脳のネットワークの解明/日本の基礎医学のレベル/日本が尊敬される条件

臨床検査、輸血 大河内一雄
検査部の守備範囲/検査部の現状/研究と検査の問題/研究テーマの決め方/欧州留学から東大輸血部に帰って/日本の輸血学のレベル/これからの輸血学/基礎的研究が必要/HTLV-Iの局在性について

細菌学 竹田美文
伝染病流行の歴史/コレラ菌の発見/細菌の病原性/戦後、細菌学の流れ/最近の細菌学の方向/医学細菌学のトピックス/最近の病原性細菌の問題/ワクチン研究の現状/コレラ菌の問題  

ウイルス学 石田名香雄
セービン博士の追悼記事から/ポリオ時代のウイルス学/生ワクチンとセービン/トーマス・フランシスの考え方/各国の研究の方向/これからのウイルス学展望/分子生物学への警告/細菌学からウイルス学へ/ヘレン博士のグループの研究/研究の原点/日本のウイルス学

病理学 松本圭史
病理学とは/内分泌病理学/病理医の臨床とのかかわり/生検の重要性/病理学の変遷/難しい神経病理学/病理研究者は少ない/内分泌病理学の国際レベル/内分泌病理学と癌/増殖因子の研究/ユタ大学での研究のころ/分子生物学が病理学に与えた影響/新しい病気の発見/病理学の今後  

医化学・生化学 早石 修
病気の生化学/医化学と生化学/生化学とのかかわり/医化学のおもしろい講義/生化学はどのように進歩してきたか/酸素添加酵素の発見/プロスタグランジン研究への道/睡眠の研究/睡眠・覚醒の薬剤/基礎科学研究の現状と今後

寄生虫学 多田 功
寄生虫学と細菌学/マラリアの現状/マラリアとバーキットリンパ腫/寄生虫病の問題点/オンコセルカ症とは/フィラリアの話/糞線虫とATL/寄生虫感染と免疫力/人獣共通寄生虫/寄生虫学診断の進歩/治療薬の開発/治療困難な寄生虫症/寄生虫症の予防/寄生虫学の今後  

法医学 塩野 寛
法医学研究の動向/親子鑑定について/法医学と中毒、外傷/法医学と推理小説/突然死の問題/司法解剖と行政解剖/殺人事件の複雑化/脳死の問題/死の教育・死の医学/法医学の重要性/DNA多型の応用

衛生学 菅原和夫
衛生学のルーツ/現代の衛生学/今日の疫学/衛生学・疫学の現在の主題/体力の研究/栄養の問題/食物繊維の話/産業医学とは/医学の中の衛生学の位置/衛生学の展望

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