カートは空です。
商品1176/2194
こんなにも孤独でひたむきな人生があっただろうか。日本一の市立病院といわれた青山脳病院院長となり、アララギ派の中枢として君臨し、文化勲章を授与されるという社会的栄達の内に秘められた茂吉の心は、山形県上山から、東京に一人上京してきた十五歳の少年の打ち震える心のままであった。艱難辛苦の人生を乗り越えながら、茂吉の心の中に生き続ける孤独と純心が歌となって結晶される美しさを私たちは忘れることができない。