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ヨーロッパ文化は、古代ギリシャ・ローマ文化に、キリスト教文化とゲルマン文化が融合されたもので、現代社会の形成・発展に大きな影響を及ぼした。本書では、ヨーロッパ文化のグローバル化という視点(=ヨーロピアン・グローバリゼーション)から、今日に至るまでの歴史的過程を描きだす。ヨーロッパが、他者である非ヨーロッパ世界と接触して、自己の存在を自覚しながら、他者との共生を図り、数多くの社会を内包していたことを読み取る。
渡辺昭一(わたなべ・しょういち)1953年生まれ。東北学院大学文学部歴史学科教授。著書・論文に『帝国の終焉とアメリカ』(編、山川出版社、2006年)、「イギリスのインド収奪構造と反英ナショナリズム」(木村和男編『世紀転換期のイギリス帝国』ミネルヴァ書房、2004年)、「インド金為替本位制の展開と在ロンドン資産」(桑原莞爾・井上巽・伊藤晶太編『イギリス資本主義と帝国主義世界』九州大学出版会、1990年)がある。