「琉球」をかたちづくる歴史と言説を探る
中国と日本の境界領域に広がり、東南アジアや朝鮮との通交もあった「琉球」。
これら異文化の結節点として、そして「古琉球」「近世琉球」「沖縄」という歴史意識の交叉する場として、「琉球」はある。
冊封体制(中国)と幕藩体制(日本)という二つの制度の狭間で、独自な「琉球」を自覚し、意識的にかたちづくる時代であった「近世琉球」において、どのように自らの歴史を叙述していったのか。異文化が交叉する場において、どのような選択が行われ、「琉球」なるものがつくられていったのか。
歴史学、文学・芸能等の文化学の諸分野からその形成と展開を探る。