カートは空です。
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自らを語る行為、そこから個と社会の関係性への認識を読み取る「エゴ・ドキュメント」研究。過去から未来のなかに存在を位置づけていく歴史叙述のあり方を社会形成の装置として位置づける「記憶」という視座。自己語りと記憶が幾重にも往復・交差する近世都市という「場」を、複合的な視角から比較し捉えかえすことから、人と社会との関係性を考えるための新たな歴史研究の扉をひらく。
渡辺浩一(わたなべ・こういち)1959年生まれ。人間文化研究機構国文学研究資料館・総合研究大学大学文化科学研究科教授。専門は日本近世史。著書に『日本近世都市の文書と記憶』(勉誠出版、2014年)などがある。ヴァネッサ・ハーディング(Vanessa Harding)ロンドン大学バークベック校ロンドン史教授。専門は近世ロンドン史(とくに人口・死・家族)。近刊としては“Family and Household in Early Modern London,” in The Age ofShakespeare, ed. Malcolm Smuts (Oxford, forthcoming 2016)がある。